JSK通信

消費増税の前にやることがある!

代表取締役 上能 喜久治

国家財政が破たんする! 

  今年度の国家予算90兆円に対して税収はその半分にも満たない42兆円となっています。そこで現行の消費税5%を増税して二段階で10%にする法案が閣議決定されました。参議院で野党が過半数を占める国会でこの消費税増税案が成立するかどうかはわかりませんが、今の現状ではこの日本という国も地方も借金が増すばかりです。国民の金融資産が1400兆円、国・地方の借金がやがて1000兆円に成ろうとしています。いま、何らかの手を打たなければこの国はギリシアに代表される欧州危機のようになってしまいます。消費税は所得税や法人税のように景気に左右される税金とは異なり、安定した税収です。消費税1%のアップで税収が2.5兆円増えるのです。
  私は税理士としてこの消費税増税は避けることの出来ないことだと思っています。誰でも増税はできれば避けたいものです。消費税増税に反対している政治家は国家のことより次の自分の選挙しか見ていない人のように思えます。「私は消費税増税には反対しました」とでも言って票を集めるつもりでしょうか?歴代首相が言葉にさえ出来なかった消費税増税に政治生命をかける!と言い切った野田首相はこの点においてすばらしいと思います。

このままではこの日本は、日本人はダメになる!

  生活保護所帯が209万人、医療費も教育費もタダです。この人たちが働いて一定の収入があればお金はもらえなくなります。つまり、だから当然、働きません。堺市のデータでは親が生活保護を受けて、その子が生活保護を受ける割合は25.1%もあるそうです。子は親の働いている姿を見ていません。一ヶ月のうち、せめて10日ぐらい、家の近所を掃除するとか、内職のような仕事をしてもらうことはできないのでしょうか?
  同じようなことがハローワークでも見受けます。働かなければお金がもらえるのです。もし、いま、私が失業中なら必死で仕事を探します。「給料はいくらでも結構です。仕事は何でもします。場所はどこにでも行きます。」と言って喜んで仕事に就きます。「営業職はやったことがないのでできません」「給料は25万円以上でないと生活できません」「勤務先が遠いので通えません」そんなことを言われて雇用保険を支給しているから働かない人が増えるのです。雇用保険を受給したいのなら東日本大震災の被災地に行ってボランティアすることを支給の条件にしてもよいのではないでしょうか?
  国家予算や行政でいま、変えていかなければこの国は、日本人はダメになってしまうという危機感を感じています。

損と得の道あらば損の道を行くこと
難と易の道あらば難の道を行くこと
苦と楽の道あらば苦の道を行くこと


  国も会社も国民も今、この言葉を噛みしめ、しっかりと先を見つめて我々のあとに続く子孫のためにもりっぱな日本人でありたいものです。