JSK通信

日本では「労働は美徳」なのだ!

代表取締役 上能 喜久治

働く喜びに生きよう!

   かつて日本が高度成長を続けていた頃に“日本人は働きすぎだ”という批判が世界から巻き起こりました。そして週40時間労働となり会社も学校も週休2日制となりました。最近では早く出勤することも禁止され、始業30分前までに出社してはいけない会社が多くなり、銀行や企業の社員通用門の前で出社してきた社員が自分の会社に入れず、列をなしている姿をよく見受けるようになりました。こんなおかしな風景を誰も不思議に思わないのでしょうか?
   日本では労働は美徳である、と言われてきました。よく働く人が立派な人でした。世界から働きすぎの批判があれば堂々と日本人のすばらしい労働観をなぜ世界に向かってアピールできないのでしょうか?人生観や結婚観のような価値観は人種により、あるいは民族によりそれぞれ異なります。自分の働きを通じて世の中に貢献できるのです。働く喜びこそ、生きている喜びなのです。「働かされている」という被害者意識から労働時間の制限がでてきます。働く喜びを感じている人にとって、それを制限されることは大きな迷惑であり余計なお節介なのです。

職業に貴賤の別はない

   学校ではただ単に知識を教える教師よりも学ぶことの楽しさ・おもしろさを生徒や学生に伝えることができる教師の下にはできる生徒が育ちます。
会社ではただ単に管理するだけの上司よりもそこに働く人たちに働くことの尊さ・すばらしさを伝えることのできる先輩や上司が部下から尊敬されます。不足不平を並べ立てる上司をどうして部下が尊敬するでしょうか?
   働きの意識レベルを5つに分けると次のようになります。
   (1)嫌働・・・いやいや働く
   (2)被働・・・働かされている、という被害者意識で働く
   (3)労働・・・時間から時間まで働く
   (4)喜働・・・喜んで働く、働くことが喜び
   (5)遊働・・・働くこと自体が遊び
   「一所懸命に働くことが恥ずかしい」というような若い人たちの労働観を覆すほどのしっかりとした信念を上司や社長が持てば職場が変わり、会社が変わり、日本が変わるのです。働くことにやりがいを感じることなく、喜びも感じないからうつ病が蔓延するのです。大企業で働くことや公務員になることがよいのではありません!どんな会社であってもどんな職業であっても自分の仕事に誇りを持ち、働くことに喜びややりがいを見いだし、世の中に貢献していくことこそ日本人のすばらしい労働観であり、このことを全世界にアピールしていきたいものです。