JSK通信

国民は見ている!

代表取締役 上能 喜久治

総選挙で見えた国民の想い

 慌ただしかった年末選挙で国民の審判が下されました。高速道路の無料化や児童手当の公約を反故にした民主党の議席が大幅減となり、自公で3分の2以上の議席を確保しました。この“3分の2以上”には大きな意味があります。ひとつは衆議院で通過した法案が参議院で否決されても衆議院で3分の2以上の賛成が得られればその法案は成立することになっています。もうひとつは憲法改正の可能性がでてきたことです。憲法96条には改正は両院で3分の2以上の賛成が得られ、かつその後の国民投票で2分の1以上の賛成が必要とされています。このためにアメリカ占領下で作成された現在の憲法が一回も改正されていません。終戦直後の昭和22年5月3日に施行された現在の憲法はその後、世界情勢が大きく変わり、価値観も変化してきたにも拘わらず、96条が高いハードルとなり、全く変更することができませんでした。戦争放棄を謳った9条があるために「平和憲法」とも呼ばれています。憲法前文などでは高らかに国家の理想の姿を記しています。しかし、残念ながら今の現実はその理想とする世界にはなっていません。独裁主義・軍拡主義・覇権主義の中国とは尖閣で、韓国とは竹島で、ロシアとは北方領土で大きな問題を抱えています。中国漁船が体当たりをしてきたのにそのビデオを公開もせず、不法上陸して逮捕した犯人をすぐに送還した民主党政権に国民はNOを突き付けました。

国も会社もビジョン・理念を示せ!

 会社経営において一番良くない経営はビジョンなき経営であり、理念なき経営です。5年先・10年先にはどのような会社にしたいのか?それがビジョンです。何のために経営しているのか?何を持ってわが社は社会に貢献していくのか?それが経営理念です。国家においても同じことが言えます。国家ビジョンは何なのか?日本は世界の繁栄にどのように貢献していくのか?しかし、その国家ビジョン、国家理念が見えません。私は一日でも早くその国家ビジョンと国家理念を高らかに謳った自主憲法を制定すべきだと考えています。そのビジョン・理念が不明確だから今さえ良ければよいという刹那主義・自分さえ良ければよいという利己主義・お金さえあればよいという拝金主義がまかり通るのです。この美しい日本に生れたことに喜びを感じ、日本人であることに誇りが持てるすばらしい日本にしていきたい、と強く願っています。この会社に勤務していることに喜びを感じ、その社員であることに誇りを持っている人がどれだけ多くいるかがその会社の強さのバロメーターです。

 今年も貴社とあなたにとってすばらしい一年となります様に心から祈念しております。